
経営者にとって、新しい事業構想を描くことは「未知の未来を切り開く」挑戦です。
しかし、多くの場合「過去の経験」や「業界の常識」が思考を縛り、アイデアが堂々巡りに陥ることがあります。
皆さんこんにちは!事業構想×生成AI活用アドバイザー(中小企業診断士)の津田です。
今回はそんな時に役立つ ラテラルシンキング(水平思考) をご紹介します。
1. ラテラルシンキングとは
ラテラルシンキングとは「固定観念を外し、別の切り口から物事を考える思考法」です。
ロジカルシンキングが「筋道をたどる縦の思考」だとすれば、ラテラルシンキングは「思考の横移動」であり、飛躍的な発想を生み出すための技術です。
2. 経営で役立つ場面
- 新規事業のアイデア出し:「既存の市場構造にとらわれず、新しい組み合わせを探す」
- 行き詰まったときの突破口:「当たり前と思っていた条件を外す」
- 競合との差別化戦略:「同じ土俵で戦わず、別の価値を提示する」
3. ケーススタディ:カフェ事業の発想転換
ある経営者が「カフェの売上を伸ばしたい」と考えていました。
- 通常の発想
- メニューを増やす
- 内装をおしゃれにする
- 広告を強化する
- ラテラルシンキング的発想
- 「カフェは飲食する場所」という前提を外してみる
- コワーキングスペースと融合する
- 子育て世代向けの「託児カフェ」にする
- 夜はバーに変身する「二毛作カフェ」にする
- 「カフェは飲食する場所」という前提を外してみる
こうした飛躍的なアイデアは、既存の発想の枠から離れたときに生まれます。
4. ChatGPTでの活用法
ChatGPTは「発想の飛躍」を助けるパートナーとして活用できます。
活用例
- 制約を外す「このビジネスを『場所を持たない』前提で考えたら、どんなモデルが生まれますか?」
- 異業種から学ぶ「この事業をエンタメ業界の発想で考えるとどうなりますか?」
- 逆転の発想を促す「もし顧客がお金を払わない仕組みにしたら、どんな収益モデルがありえますか?」
5. 実践のための問いかけ
- もしこの常識が存在しなかったら、どうなるか?
- 他業界では同じ課題をどう解決しているか?
- 正反対のやり方をするとしたら、どんな可能性があるか?
- ChatGPTに「突拍子もないアイデア」を出させてみるとどうなるか?
おわりに
ラテラルシンキングは「奇抜なアイデアを出す」ことではなく、固定観念を外すことで新しい可能性を見つける技術です。
経営者にとって、それは未来を切り開くための突破口になります。
ChatGPTを相棒にすれば、自分では思いつかない切り口を次々と試せるため、発想の幅が大きく広がります。
次に新しい事業を考えるときは、ぜひ「常識を外してみる」問いから始めてみてください。