経営構想は、ひとりで抱え込む必要はありません。AIとの対話を通じて、頭の中の断片を言葉にしていく——今日から誰でも始められる新しい進め方をお伝えします。

皆さんこんにちは!AIコンサルタント(中小企業診断士)の津田です。

ここまで「「会社をどうするか、分からない」。経営戦略3課題とAIで自分の答えを見つける全体地図」を起点に、方向性・成長戦略・新商品・新市場・第二の柱と、経営戦略の個別テーマをAIでどう捉え直せるかを見てきました。今回はシリーズの締めくくりとして、テーマそのものではなく「構想をどう進めるか」という土台の部分、AIと一緒に考えるという新しいかたちについてお伝えします。

経営者は「構想を言葉にする」段階で一番孤独になる

診断士として多くの経営者にお会いする中で分かってきたのは、経営の悩みそのものより、「その悩みを誰にも相談できていない」という状態のほうが、社長を疲弊させているということです。

2022年に行われた調査では、右腕となる人材がいない中小企業経営者101名のうち42.6%が「現在、経営の悩みを相談できる人が周りにいない」と回答し、相談できる人がいると答えた人の中でも「顧問税理士・会計士」が72.5%と最多で、経営戦略そのものを壁打ちできる相手は限られていました(株式会社未来塾「経営の相談に関する実態調査」2022年11月実施)。

方向性を考えるときも、新規事業を練るときも、主力事業に代わる柱を構想するときも、頭の中の断片を「言葉」にする最初の一歩は、結局一人でノートやパソコンに向き合う作業でした。相談したくても、相手がいない。ここが、経営戦略というテーマの一番の壁です。

「相談したくても、相手がいない」——これが、経営戦略というテーマの一番の壁です。
従来の構想づくりとAIと一緒に考える構想づくりの比較図 左側は経営者が一人でノートに向き合いモヤモヤしたままの状態。右側はAIとの対話を通じて構想が言葉になり整理されていく状態を示す比較図。 構想づくり、ひとり vs AIと一緒に これまで:ひとりで抱える ・頭の中に断片はあるが  言葉にできない ・白紙のノートの前で  手が止まる ・相談する相手がいない ・忙しさに埋もれて  先延ばしになる これから:AIと一緒に ・話しかけるところから  構想が言葉になる ・フレームワークに沿って  整理してもらえる ・24時間いつでも  壁打ち相手になる ・一人でも前に進める
頭の中の断片を「話す・書く」ところから始め、AIとの対話で構想を言葉にしていくプロセス。

従来の選択肢が重い、または頼りない理由

構想を言葉にする支援として、これまでも経営計画セミナーやコンサルタントとの策定プロジェクトはありました。ただ、数か月単位の時間と相応の費用がかかり、「今度、時間ができたら」と後回しにしやすいのが実情です。

一方で、書籍やフレームワークを自分で学んで一人称でやろうとすると、SWOT分析やビジネスモデルキャンバスといった型は分かっても、「うちの会社に当てはめると、結局どう埋めればいいのか」で止まってしまう方が少なくありません。支援の現場でわかったことですが、経営者の頭の中には答えの材料がすでにあることがほとんどです。足りないのは、それを引き出して整理してくれる「聞き役」と「型」の両方なのです。

AIと一緒に考えるとどう変わるか

ここで効くのが、AIとの対話を通じて構想を言葉にしていくというアプローチです。

手動(プロンプト):Claudeのチャット画面に「当社は〇〇業、10年後こうなっていたい漠然としたイメージがある」と話しかけ、対話しながら考えを整理する方法。今日から誰でも始められる入口です。

自動化(MiraizConcept):私が開発した事業構想支援ツール「MiraizConcept」を使う方法。事業構想のフレームワークに沿って、AIが順番に問いを投げかけ、対話の内容がそのまま構想として形に残っていきます。単発のチャットで終わらせず、構想を育てながら積み上げていける点が手動との違いです。14日間の無料トライアルで試せます。

どちらか一方が正解というわけではありません。まずはClaudeに話しかけて感触をつかみ、「本気で自社の構想として仕上げたい」と思ったタイミングでMiraizConceptのようなフレームワーク型のツールに移る、という順番が現実的です。共通しているのは、白紙のノートに向き合う孤独な作業を、対話に変えられるという点です。

まずはClaudeに話しかけて感触をつかみ、本気で自社の構想として仕上げたいと思ったタイミングでフレームワーク型のツールに移る。この順番が現実的です。

使える公的支援策

言語化した構想は、そのまま公的支援の申請書の土台にもなります。

※制度の詳細・要件・申請期間は年度によって変わります。最新情報は中小企業庁の公式サイトや商工会議所・商工会でご確認いただくか、当方までご相談ください(2026年7月時点の情報です)。

それでもツールだけでは足りない部分

AIは優秀な壁打ち相手であり、フレームワーク型のツールは構想を形にする型を与えてくれます。ただし、AIが出す答えは、あくまで入力された情報の範囲での「もっともらしい」提案です。自社の業界特有の事情や、経営者自身も気づいていない思い込みまで踏み込んで検証するには、対話を重ねる根気と、出てきた案を客観的に見る第三者の目が要ります。

ある企業向けの支援調査では、AI導入に踏み切れない最大の理由として「何から始めればいいか分からない」という声が6割超で挙がり、必要なのはツールそのものより、業務や構想に伴走してくれる相手だと指摘されています(株式会社Leach「中小企業AI導入実態調査2026」。同社支援先へのヒアリングをもとにした推定値であり、中小企業全体を統計的に代表するものではない点に留意が必要です)。構想づくりも同じで、ツールで言葉にした後、「これで本当にうちに合っているか」を一緒に検証する伴走者がいると、精度も実行力も上がります。

経営戦略は、一夜にして決まるものではありません。ですが、「モヤモヤしたまま何年も手つかず」という状態から一歩踏み出すことはできます。

まずは、今日、Claudeに「うちの会社、実はこう考えている」と一文だけ話しかけてみてください。それだけで、頭の中の断片が言葉になり始めます。そこから本気で構想を練り込みたくなったら、MiraizConceptの14日間無料トライアルをお試しいただくか、無料相談で一緒にお話ししましょう。

ひとりでモヤモヤする時間を、AIと一緒に考える時間に変えていきませんか。

よくある質問

Q. AIとの壁打ちは何から始めればいいですか?

まずはClaudeなどの生成AIチャットに「当社は〇〇業、10年後こうなっていたい」といった漠然としたイメージを話しかけてみてください。専門的なフレームワークを知らなくても、対話を重ねる中で少しずつ言葉になっていきます。

Q. 手動のプロンプト活用とMiraizConceptのようなツールは何が違いますか?

手動(プロンプト)は今日から誰でも始められる入口で、単発の対話で終わりやすい方法です。MiraizConceptは事業構想のフレームワークに沿ってAIが順番に問いを投げかけ、対話の内容がそのまま構想として積み上がっていく点が異なります。まずは手動で感触をつかみ、本気で仕上げたくなったタイミングで移行するのが現実的です。

Q. AIで整理した構想は公的支援の申請に使えますか?

はい。小規模事業者持続化補助金の申請には、自社の強みや今後の方針を言葉にした経営計画書が必要で、AIとの対話で整理した構想はそのまま下地として使えます。商工会議所・商工会の経営指導員に持ち込んで壁打ちすると、話がさらに具体的に進みやすくなります。